2024年6月10日追記:
Oracle APEX 22.2より日付ピッカーの実装が置き換えられています。APEX 22.2以降での実装の紹介は、こちらの記事「 APEX 22.2の日付ピッカーに日本の休日を設定する」になります。追記終わり
日付ピッカーで特定の日付を選択できないようにするには?という質問があったので、試しに実装してみました。日本の祝日を選択不可にします。
最初に日本の祝日の情報をデータベースにロードします。以下のスクリプトを実行します。
SQLワークショップのSQLスクリプトで実行すると良いでしょう。実行すると表HOLIDAYSが作成されます。
日付ピッカーを実装するアプリケーションを作成します。
アプリケーション作成ウィザードにて、空のアプリケーションを作成します。名前は日本の祝日とします。
デフォルトのまま、アプリケーションの作成を実行します。
テストに使用するページ・アイテムを作成します。
識別の名前はP1_DAY、タイプとして日付ピッカーを選択します。ラベルは日付の選択とします。
選択を禁止する日付の情報を保持するページ・アイテムを作成します。
識別の名前はP1_HOLIDAYS、タイプとして非表示を選択します。
ページ・アイテムP1_HOLIDAYSを初期化するプロセスを作成します。
レンダリング前のヘッダーの前にプロセスを作成します。識別の名前を祝日の初期化とし、コードとして、以下を記述します。
ここで生成しているJSONオブジェクト(となる文字列)を、日付ピッカーにプロパティdayMetaDataとして設定します。
ページのロード時に、日付ピッカーを初期化するJavaScriptコードを実行します。動的アクションを作成します。
ページのロードで動的アクションを作成します。識別の名前は日付ピッカーの初期化とします。
アクションにJavaScriptコードの実行を選択し、設定のコードとして以下を記述します。
let elem = document.getElementById("P1_DAY");
let dm = JSON.parse(apex.items.P1_HOLIDAYS.value);
elem.setProperty("dayMetaData", dm);
以上で完成です。アプリケーションを実行すると、記事の先頭のGIF動画のように動作します。
ページ・アイテムのタイプによっては(例えばリッチ・テキスト・エディタなど)、プロパティの詳細にJavaScript初期化コードの設定が含まれます。このプロパティがあるコンポーネントであれば、初期化コードを実行するにあたって動的アクションを作成する必要がなくなります。
日付ピッカーはOracle JETにて提供されているコンポーネントです。
色々な機能が提供されているようですが、活用するためにはOracle JETのリファレンスを参照する必要があります。なかなか一筋縄ではいかなそうです。
https://www.oracle.com/webfolder/technetwork/jet/jetCookbook.html
以上で、今回の記事は終了です。
今回作成したアプリケーションのエクスポートを以下に置きました。
https://github.com/ujnak/apexapps/blob/master/exports/disable-japanese-holidays.sql
Oracle APEXのアプリケーション作成の参考になれば幸いです。
完