リモート・サーバーを上手に使うことで、RESTデータ・ソースによって操作する環境を簡単に切り替えることができます。例えば、テスト環境と本番環境の切り替えなどを行うことができます。
以下よりリモート・サーバーの使い方を紹介します。
RESTデータ・ソースを作成する際に、リモート・サーバーが作成されます。
すでにリモート・サーバーが作成済みの場合は、それが選択されます。
ワークスペース・ユーティリティのリモート・サーバーより、作成済みのリモート・サーバーを確認できます。
例えば本番環境のRESTサービスが以下のように作成されているとします。
https://本番環境のホスト/ords/apexdev/emp/test
ソースは以下です。
select * from emp
開発環境にも同じRESTサービスが実装されています。
https://開発環境のホスト/pls/apex/japancommunity/emp-dev/test
ソースは以下です。
select * from emp
空のAPEXアプリケーションを作成し、最初に開発環境にアクセスするRESTデータ・ソースを作成します。
共有コンポーネントのRESTデータ・ソースを開きます。
次へ進みます。
次へ進みます。
本番環境のリモート・サーバーが作成されます。テスト環境向けのリモート・サーバーの名称は、分かりやすいように変更しておくと良いでしょう。
切り替える環境と一致しない部分をベースURLとして指定します。切り替える環境と一致する部分はサービスURLパスに記述します。今回の例ではURLの最後のtestの部分だけが一致するため、サービスURLパスはtestになります。
すでに作成済みのリモート・サーバーが選択され、そのベースURLが設定したい値と異なる場合は、リモート・サーバーに新規作成を選びます。ただし、この画面からリモート・サーバーを新規作成すると、名前と静的識別子が自動生成されます。分かりにくい名前になるため、あらかじめワークスペース・ユーティリティよりリモート・サーバーを作成しておくことをお勧めします。
次へ進みます。
ページ区切りタイプはリモート・サーバーの設定に関係しません。
次に進みます。
認証もリモート・サーバーに関係しません。
検出をクリックします。
RESTデータ・ソースが検出され、プレビューが表示されます。
RESTデータ・ソースの作成をクリックします。
RESTデータ・ソースが作成されます。エンドポイントURLはベースURLとサービスURLパスの結合なので、これらをどのように分けてもエンドポイントURLは変わりません。
このRESTデータ・ソースを使う対話モード・レポートを作成します。
識別のタイトルをEmployees、タイプを対話モード・レポートとします。ソースの位置としてRESTソースを選択し、RESTソースとして作成したRESTデータ・ソースを選択します。
ページを実行します。開発環境にある表EMPの内容が、REST API経由で表示されます。
これから、本番環境をリモート・サーバーとして登録します。その後、RESTデータ・ソースを本番環境を参照するように切り替えます。
ワークスペース・ユーティリティのリモート・サーバーを開き、作成を実行します。
リモート・サーバーの名前、静的識別子を設定し、サーバー・タイプとしてRESTデータ・ソースを選択します。
エンドポイントURLは、RESTデータ・ソースのベースURLとして扱われるURLです。RESTデータ・ソースのサービスURLパスと結合し、本番環境のRESTサービスを呼び出すURLになります。
必ずしも必要ではありませんが、インストール時にプロンプトを表示にチェックを入れておきます。このリモート・サーバーを使用しているRESTデータ・ソースを含むAPEXアプリケーションをインポートする際に、プロンプトが表示されるようになります。
以上で作成をクリックします。
RESTデータ・ソースの呼び出す環境を切り替えます。
共有コンポーネントのRESTデータ・ソースより、作成済みのRESTデータ・ソースを開きます。
リモート・サーバーを開発環境から本番環境のサーバーへ切り替えます。
リモート・サーバーのインストール時にプロンプトを表示の設定ですが、これをオンにしていると、APEXアプリケーションのインポート時に以下の画面が開きます。
リモート・サーバーを切り替えると、自動的にベースURLが更新されます。
変更の適用をクリックします。これで、環境の切り替えは完了です。
先ほど作成した対話モード・レポートを表示します。同じデータなので違いがわかりませんが、REST APIの呼び出し先は切り替わっています。
この画面より、ベースURLの変更ができます。すでにリモート・サーバーが作成されている場合(すでに存在しますがYesの場合)、登録済みのリモート・サーバーのベースURLが表示されます。そのまま次に進むと、インポートするAPEXアプリケーションから見ると、ベースURLが変更され、REST API経由で呼び出される環境が変更されます。
インストール時にプロンプトを表示がオフの場合は、すでにリモート・サーバーが作成されている場合は、そのベースURLが上書きされます。インポートするAPEXアプリケーションから見ると、同じ環境が呼び出されますが、既存のアプリケーションに影響を与えるため注意が必要です。
リモート・サーバーの使い方の紹介は以上になります。
Oracle APEXのアプリケーション作成の参考になれば幸いです。
完