日日是Oracle APEX: 3月 2025

2025年3月29日土曜日

Playwright MCPを使ってOracle APEXのアプリケーションを操作する

前回の記事「MicrosoftのPlaywrightを使ってAPEXアプリケーションのE2Eテストを行う」で作成したAPEXアプリケーションを、Microsoftから公開されているPlaywright MCPを使ってClaude Desktopアプリケーションより操作してみます。

Playwright MCPを組み込んだClaude Desktopに、以下のメッセージを送信しています。

http://localhost:8181/ords/r/apexdev/demonstration-emp-dept/dashboardを開いて
ユーザー名とパスワードは自分で入力します。
サインインできました。
Employeesの一覧を開いて
SCOTTのSalaryを3000から4000に変更して
いえ、これでいいです。ありがとう！

巷ですごいと噂になっていましたが、本当にすごい。

この作業を実施するにあたって行なったことは、Playwright MCPサーバーをClaude Desktopに組み込んだだけです。

Claude Desktopの設定から開発者タブを開き、設定の編集をクリックします。

claude_desktopo_config.jsonが参照されるのでエディタでそのファイルを開き、GitHubのPlaywright MCPのページに書いてある設定を追加します。

https://github.com/microsoft/playwright-mcp

変更を保存し、Claude Desktopを再起動したらPlaywright MCPの組み込みは完了です。

特に何もせずAPEXアプリケーションのページの構造が理解できるのは、Oracle APEXがデフォルトでアクセシビリティを考慮したHTMLを生成しているからなのか、Claude 3.7 Sonnetがすごいのか、どちらかはわかりません。

今回の記事は以上になります。

完

MicrosoftのPlaywrightを使ってAPEXアプリケーションのE2Eテストを行う

Microsoftから公開されているオープンソースのE2Eテスト自動化フレームワークのPlaywrightを使って、APEXアプリケーションのE2Eテストを実施してみます。

最終的には以下の作業を行います。作業環境には、macOSのpodmanでコンテナとして動作しているOracle APEXの環境を使っています。コード内の定数BASE_URLを変更することで、テスト対象とするアプリケーションは変えられます。PlaywrightのテストはPlaywrightをインストールした上で、VSCodeの拡張機能Playwright Test for VSCodeから実行しています。

以下より、作業について説明します。

最初にE2Eテストの対象とするAPEXアプリケーションを作成します。

サンプル・アプリケーションのサンプル・データセットのEMP/DEPTをインストールして、APEXアプリケーションを作成します。言語は英語にします。テスト・コードではページのタイトルを参照しているため、言語を日本語にすると、確認のために指定している文字列も日本語にする必要があります。

SQLワークショップのサンプル・データセットを開きます。

データ・セットEMP/DEPTのインストール（すでにインストール済みであれば更新）をクリックします。

インストールする言語の指定を求められます。言語として英語を選択します。

すでに英語でインストール済みであれば、新規言語は選択しません（- 新しい言語の選択 -から変更しません）。

次へ進みます。

新規であればデータセットのインストールをクリックします。

更新であれば既存のデータセットのリフレッシュをクリックします。

サンプル・データセットのロードが完了すると、そのデータを元にしたアプリケーションを作ることができます。

アプリケーションの作成をクリックします。

アプリケーション作成ウィザードが開きます。ダッシュボードやファセット検索のページが追加済みです。テスト用のアプリケーションに沢山のページは不要なので、機能についてはすべてチェックを外します。

以上でアプリケーションの作成をクリックします。

アプリケーションが作成されます。

アプリケーションを実行し、今回のE2Eテストで行う操作を確認します。

アプリケーションにアクセスし、表示されるログイン・ページにて、以下の操作を行います。

ユーザー名を入力する。
パスワードを入力する。
サインインをクリックする。

サインインが完了すると、ホーム・ページが開きます。

ホーム・ページ上で以下の操作を行います。

Dashboardのカードをクリックし、Dashboardのページが開くことを確認します。
Employeesのカードをクリックし、Employeesのファセット検索のページが開くことを確認します。
Departmentsのカードをクリックし、Departmentsの対話モード・レポートのページが開くことを確認します。

Playwrightではセレクタを使って、操作する要素を特定します。

ログイン画面ではテキスト・フィールドにユーザー名とパスワードを入力し、ボタンのサインインをクリックしています。そのため、これらのテキスト・フィールドとボタンを特定するセレクタが必要です。

どのようなセレクタが適当か確認するために開発ツールの検証を呼び出し、それぞれの要素のHTMLを確認します。

タイプがテキスト・フィールドの場合は、以下のようなHTMLが生成されていました。

<input type="text" id="P9999_USERNAME" name="P9999_USERNAME" placeholder="ユーザー名" class="text_field apex-item-text apex-item-has-icon" autocomplete="username" value="admin" size="40" maxlength="100" data-enter-submit="false" data-is-page-item-type="true">

ページ・アイテムの名前がid属性として設定されているため、セレクタとしては#ページアイテム名、つまり#P9999_USERNAMEで特定できます。パスワードも同様に#P9999_PASSWORDで特定できます。

ボタンサインインについては、BUTTON要素を特定できる適当な属性がありません。

<button class="t-Button t-Button--hot lto18565948643221472_0" type="button" id="B18565948643221472" data-otel-label="LOGIN"><span class="t-Button-label">サインイン</span></button>

そのため、ボタンに静的IDとしてLOGIN設定します。

ボタンに設定した静的IDは属性idに設定されます。そのため、このボタンをセレクタ#LOGINで特定できます。

<button class="t-Button t-Button--hot lto18565948643221472_0" type="button" id="LOGIN" data-otel-label="LOGIN"><span class="t-Button-label">サインイン</span></button>

ホーム・ページのカードについても確認します。

カードに紐ずくA要素を特定するセレクタとして使える、これといった属性がありません。

<a href="/ords/r/apexdev/demonstration-emp-dept106/dashboard?session=8435741618687" class="t-Card-wrap" data-otel-label="">
      <div class="t-Card-icon u-color "><span class="t-Icon fa fa-dashboard"><span class="t-Card-initials" role="presentation"></span></span></div>
      <div class="t-Card-titleWrap">
        <h3 class="t-Card-title">Dashboard</h3>
        <h4 class="t-Card-subtitle"></h4>
      </div>
      <div class="t-Card-body">
        <div class="t-Card-desc"></div>
        <div class="t-Card-info"></div>
      </div>
      <span class="t-Card-colorFill u-color " aria-hidden="true"></span>
    </a>

ページの設定を確認します。

ページ・ナビゲーションのリージョンのタイプはリストです。

左ペインでページ共有コンポーネントを開き、リストに適用されているテンプレートを見つけ（テンプレートCardsが適用されています）、コンポーネントの編集をクリックします。

このリージョンが参照しているHTMLのテンプレートが表示されます。

リスト・テンプレートCardsのテンプレート定義を確認します。

A要素はテンプレート定義のカレント・リスト・テンプレートおよび非カレント・リスト・テンプレートで、以下のように記述されています。

<a href="#LINK#" class="t-Card-wrap" #A05# data-otel-label="#A10#">

置換文字列#A05#に、セレクタとして利用可能な属性を設定することにします。

置換文字列#A05#に設定する文字列は、Dashboardのカードにid="menu-dashboard"、Employeesにid="menu-employees"、Departmentsにはid="menu-departments"とします。

ページ・ナビゲーションのソースを確認します。

ソースとなるリストはページ・ナビゲーションです。

リストのソースは共有コンポーネントとして作成されています。

共有コンポーネントのリストを開きます。

リストの一覧にページ・ナビゲーションがあります。名前のリンクをクリックして、ページ・ナビゲーションを開きます。

リスト・エントリとしてDashboard、Employees、Departmentsが含まれています。

最初にDashboardを開いて、属性を追加します。

テンプレート定義に含まれる置換文字列#A01#から#A10#は、ユーザー定義属性です。セクションのユーザー定義属性に移動し、置換文字列#A05#に対応している5. Link Attributesとしてid="menu-dashboard"を設定します。

変更の適用をクリックします。

同様にリスト・エントリEmployeesを開き、ユーザー定義属性の5. Link Attributesとしてid="menu-employees"を設定します。

リスト・エントリDepartmentsの5. Link Attributesにid="menu-departments"を設定します。

以上で、Playwrightを使ってE2Eテストを行うために必要な、APEXアプリケーションの改変は完了です。

続いてPlaywrightをインストールします。PlaywrightのGetting StartedのInstallationの記述に従って、作業を行います。

https://playwright.dev/docs/intro#installing-playwright

いくつか方法がありますが、今回はnpmでインストールしました。

今回のE2Eテストを作成するディレクトリを作成します。本作業ではPlaywrightとしました。

mkdir Playwright

% mkdir Playwright

作成したディレクトリに移動し、Playwrightをインストールします。

cd Playwright

npm init playwright@latest

プロジェクトの初期化に当たって、いくつか質問されます。今回はすべてデフォルトの設定で初期化しています。デフォルトではテスト・スクリプトの記述はTypeScriptで行い、テスト・スクリプトはサブフォルダのtestsに保存されます。

% cd Playwright

Playwright % npm init playwright@latest

> npx

> create-playwright

Getting started with writing end-to-end tests with Playwright:

Initializing project in '.'

✔ Do you want to use TypeScript or JavaScript? · TypeScript

✔ Where to put your end-to-end tests? · tests

✔ Add a GitHub Actions workflow? (y/N) · false

✔ Install Playwright browsers (can be done manually via 'npx playwright install')? (Y/n) · true

Initializing NPM project (npm init -y)…

Wrote to /Users/ynakakoshi/Documents/Playwright/package.json:

{

"name": "playwright",

"version": "1.0.0",

"main": "index.js",

"scripts": {

"test": "echo \"Error: no test specified\" && exit 1"

"keywords": [],

"author": "",

"license": "ISC",

"description": ""

}

Installing Playwright Test (npm install --save-dev @playwright/test)…

added 3 packages, and audited 4 packages in 1s

found 0 vulnerabilities

Installing Types (npm install --save-dev @types/node)…

added 3 packages, and audited 7 packages in 640ms

found 0 vulnerabilities

Writing playwright.config.ts.

Writing tests/example.spec.ts.

Writing tests-examples/demo-todo-app.spec.ts.

Writing package.json.

Downloading browsers (npx playwright install)…

✔ Success! Created a Playwright Test project at /Users/ynakakoshi/Documents/Playwright

Inside that directory, you can run several commands:

npx playwright test

Runs the end-to-end tests.

npx playwright test --ui

Starts the interactive UI mode.

npx playwright test --project=chromium

Runs the tests only on Desktop Chrome.

npx playwright test example

Runs the tests in a specific file.

npx playwright test --debug

Runs the tests in debug mode.

npx playwright codegen

Auto generate tests with Codegen.

We suggest that you begin by typing:

npx playwright test

And check out the following files:

- ./tests/example.spec.ts - Example end-to-end test

- ./tests-examples/demo-todo-app.spec.ts - Demo Todo App end-to-end tests

- ./playwright.config.ts - Playwright Test configuration

Visit https://playwright.dev/docs/intro for more information. ✨

Happy hacking! 🎭

Playwright %

VSCodeに拡張機能のPlaywright Test for VSCodeをインストールします。

VSCodeから先ほど作成したE2Eテストのプロジェクト・フォルダ（今回の作業ではPlaywrightとして作成）を開きます。プロジェクトが初期化されていて、雛形となるファイルが作成されています。

エクスプローラーからファイルplaywright.config.tsを選択し、以下の内容に置き換えます。chromiumのプロジェクトにviewportとstorageStateの設定を加えています。

テスト・スクリプトを配置するフォルダtestsに、以下のファイルfixtures.tsを作成します。このファイルに、APEXアプリケーションへサインインする手順を記述しています。

BASE_URLは、先ほど作成したAPEXアプリケーションを指すURLに変更します。

プロジェクトのフォルダの直下にフォルダ.authを作成します。認証情報を保存するファイルauth.jsonと、ブラウザの状態を保存するファイルstate.jsonを配置します。

フォルダ.auth直下にファイルauth.jsonを作成します。内容として、以下を記述します。usernameとpasswordは環境に合わせて変更します。sessionIdはログイン後にテスト・スクリプトによって更新されるため、値はそのままで問題ありません。

{"username":"admin","password":"4fae#ae2ef3!!","sessionId":"17291688537780"}

フォルダ.auth直下にブラウザのステータスを保存するファイルstate.jsonを作成します。内容はとして{}を記述し、空のJSONオブジェクトが保存されている状態にします。

最後に今回実施するE2Eテストを記述したファイルapex.spec.tsを、フォルダtests以下に作成します。

以上でPlaywrightを使ってE2Eテストを実行する準備ができました。

作成したファイルをすべて保存し、Playwrightの拡張機能を開きます。

testsとして認識されているapex.spec.tsにある実行ボタンをクリックすることで、apex.spec.tsに記述されている一連のテストが実行されます。apex.spec.tsにはopen Dashboard、open Employees、open Departmentsの３つのテストが含まれています。

それぞれ個別に実行できますが、open Dashboardでユーザー認証を行なっている都合上、最初にopen Dashboardのテストを実行する必要があります。

今回の記事は以上になります。

Oracle APEXのアプリケーション作成の参考になれば幸いです。

完

2025年3月27日木曜日

Oracle Database Free 23ai 23.7にDBMS_CLOUDファミリーのパッケージをインストールする

Oracle Database 23aiのリリース・アップデート23.7より、ローカルで実行できるデータベースにCloud Developer Packagesがバンドルされました。

Oracle Database New Features - Release Update 23.7 Features

https://docs.oracle.com/en/database/oracle/oracle-database/23/nfcoa/ru_23_7.html#GUID-104803-1

リリース・ノートによるとCloud Developer Packagesには、以下のパッケージが含まれます。Autonomous Databaseに実装されている同名のパッケージに実装されていて、こちらのパッケージには無い機能もあるようです。

DBMS_CLOUD

DBMS_CLOUD_PIPELINE

DBMS_CLOUD_REPO

DBMS_CLOUD_NOTIFICATION

DBMS_CLOUD_AI

これらのパッケージは$ORACLE_HOME/rdbms/admin以下にインストール・スクリプトが含まれていますが、データベースにインストールされてはいません。パッケージを利用するには、データベースにインストールする必要があります。

パッケージのインストール手順は、ドキュメントUtilitiesの20.2 Install DBMS_CLOUDに記載されています。

Utilities - 20.2 Installing DBMS_CLOUD

https://docs.oracle.com/en/database/oracle/oracle-database/23/sutil/installing-dbms_cloud.html

以下より、マニュアルの手順に従ってインストール作業を行ってみます。インストールする環境は、Oracle Container Registryより入手できるOracle Database Free 23aiのコンテナ・イメージより作成します。Oracle Database Freeのコンテナ・イメージはARM64、AMD64版ともに23.7に更新されています。

コンテナの実行には、Apple SiliconのMac上でpodmanを使用します。

最初にOracle Database Free 23aiのコンテナを作成し実行します。コンテナの名前はoradbとします。

podman run -d --name oradb -p 1521:1521 container-registry.oracle.com/database/free:latest

% podman run -d --name oradb -p 1521:1521 container-registry.oracle.com/database/free:latest

5966443f8868e0372d28bbec70e8cb748413a0427a8f8c4300740be8246de324

コンテナoradbが利用可能になったら、SYSのパスワードを設定します。

podman exec -it oradb ./setPassword.sh [SYSのパスワード]

% podman exec -it oradb ./setPassword.sh [SYSのパスワード]

The Oracle base remains unchanged with value /opt/oracle

SQL*Plus: Release 23.0.0.0.0 - Production on Thu Mar 27 04:10:38 2025

Version 23.7.0.25.01

Connected to:

Oracle Database 23ai Free Release 23.0.0.0.0 - Develop, Learn, and Run for Free

Version 23.7.0.25.01

SQL>

User altered.

SQL>

User altered.

SQL>

Session altered.

SQL>

User altered.

SQL> Disconnected from Oracle Database 23ai Free Release 23.0.0.0.0 - Develop, Learn, and Run for Free

Version 23.7.0.25.01

DBMS_CLOUDのインストール作業を実施するために、コンテナに接続します。

podman exec -it oradb bash

% podman exec -it oradb bash

bash-4.4$

マニュアルの手順にあるcatclouduser.sqlを実行します。CDBおよびPDBにインストールするため、catcon.plを使用します。your-passwordの部分は先ほど設定したSYSのパスワードに置き換えます。

$ORACLE_HOME/perl/bin/perl $ORACLE_HOME/rdbms/admin/catcon.pl -u sys/your-password -force_pdb_mode 'READ WRITE' -b dbms_cloud_install -d $ORACLE_HOME/rdbms/admin/ -l /tmp catclouduser.sql

bash-4.4$ $ORACLE_HOME/perl/bin/perl $ORACLE_HOME/rdbms/admin/catcon.pl -u sys/[SYSのパスワード] -force_pdb_mode 'READ WRITE' -b dbms_cloud_install -d $ORACLE_HOME/rdbms/admin/ -l /tmp catclouduser.sql

catcon::set_log_file_base_path: ALL catcon-related output will be written to [/tmp/dbms_cloud_install_catcon_1021.lst]

catcon::set_log_file_base_path: catcon: See [/tmp/dbms_cloud_install*.log] files for output generated by scripts

catcon::set_log_file_base_path: catcon: See [/tmp/dbms_cloud_install_*.lst] files for spool files, if any

catcon::get_kill_sess_script_info: query produced 2 rows instead of expected 3 rows corresponding to processes 1070, 1071, 1072

catcon.pl: completed successfully

bash-4.4$

続けてdbms_cloud_install.sqlを実行します。こちらも同様にyour-passwordの部分をSYSのパスワードに置き換えます。

$ORACLE_HOME/perl/bin/perl $ORACLE_HOME/rdbms/admin/catcon.pl -u sys/your-password -force_pdb_mode 'READ WRITE' -b dbms_cloud_install -d $ORACLE_HOME/rdbms/admin/ -l /tmp dbms_cloud_install.sql

catcon::set_log_file_base_path: ALL catcon-related output will be written to [/tmp/dbms_cloud_install_catcon_1226.lst]

catcon::set_log_file_base_path: catcon: See [/tmp/dbms_cloud_install*.log] files for output generated by scripts

catcon::set_log_file_base_path: catcon: See [/tmp/dbms_cloud_install_*.lst] files for spool files, if any

catcon.pl: completed successfully

bash-4.4$

インストールされたデータベース・オブジェクトのステータスを確認します。

最初にCDBに接続し、以下のSELECT文を実行します。

select con_id, owner, object_name, status, sharing, oracle_maintained from cdb_objects where object_name like 'DBMS_CLOUD%';

STATUSがすべてVALIDであれば、オブジェクトは正常に作成されています。

bash-4.4$ sqlplus / as sysdba

SQL*Plus: Release 23.0.0.0.0 - Production on Thu Mar 27 04:28:57 2025

Version 23.7.0.25.01

Connected to:

Oracle Database 23ai Free Release 23.0.0.0.0 - Develop, Learn, and Run for Free

Version 23.7.0.25.01

SQL> set pages 1000 lines 180 trims on trimo on

SQL> col con_id format 9999

SQL> col owner format a18

SQL> col object_name format a30

SQL> col status format a8

SQL> col sharing format a16

SQL> col oracle_maintained format a3

SQL> select con_id, owner, object_name, status, sharing, oracle_maintained from cdb_objects where object_name like 'DBMS_CLOUD%';

CON_ID OWNER OBJECT_NAME STATUS SHARING ORA

------ ------------------ ------------------------------ -------- ---------------- ---

1 PUBLIC DBMS_CLOUD VALID METADATA LINK Y

1 PUBLIC DBMS_CLOUD_AI VALID METADATA LINK Y

1 PUBLIC DBMS_CLOUD_CAPABILITY VALID METADATA LINK Y

1 PUBLIC DBMS_CLOUD_CORE VALID METADATA LINK Y

1 PUBLIC DBMS_CLOUD_INTERNAL VALID METADATA LINK Y

1 PUBLIC DBMS_CLOUD_NOTIFICATION VALID METADATA LINK Y

1 PUBLIC DBMS_CLOUD_OCI_REGIONS VALID METADATA LINK Y

1 PUBLIC DBMS_CLOUD_PIPELINE VALID METADATA LINK Y

1 PUBLIC DBMS_CLOUD_PIPELINE_INTERNAL VALID METADATA LINK Y

1 PUBLIC DBMS_CLOUD_REPO VALID METADATA LINK Y

1 PUBLIC DBMS_CLOUD_TYPES VALID METADATA LINK Y

1 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD VALID METADATA LINK Y

1 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_AI VALID METADATA LINK Y

1 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_AI_PROFILE$ VALID METADATA LINK Y

1 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_AI_PROFILE_ATTR$ VALID METADATA LINK Y

1 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_AI_PROFILE_SCHEMA$ VALID METADATA LINK Y

1 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_CAPABILITIES$ VALID METADATA LINK Y

1 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_CAPABILITIES_UNIQUE VALID NONE Y

1 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_CAPABILITY VALID METADATA LINK Y

1 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_CLOUD_STORE_UNIQUE VALID NONE Y

1 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_CONFIG_PARAM VALID DATA LINK Y

1 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_CONFIG_PARAM$ VALID METADATA LINK Y

1 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_CORE VALID METADATA LINK Y

1 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_FILE_SYSTEM$ VALID METADATA LINK Y

1 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_FILE_SYSTEM_UNIQUE VALID NONE Y

1 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_INTERNAL VALID METADATA LINK Y

1 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_NOTIFICATION VALID METADATA LINK Y

1 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_OCI_REGIONS VALID DATA LINK Y

1 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_OCI_REGIONS$ VALID METADATA LINK Y

1 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_OCI_REGIONS_UNIQUE VALID NONE Y

1 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_PARAM_UNIQUE VALID NONE Y

1 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_PIPELINE VALID METADATA LINK Y

1 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_PIPELINE$ VALID METADATA LINK Y

1 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_PIPELINE_ATTR$ VALID METADATA LINK Y

1 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_PIPELINE_ATTR_I1$ VALID NONE Y

1 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_PIPELINE_FILE$ VALID METADATA LINK Y

1 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_PIPELINE_FILE_I1$ VALID NONE Y

1 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_PIPELINE_I1$ VALID NONE Y

1 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_PIPELINE_INTERNAL VALID METADATA LINK Y

1 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_REPO VALID METADATA LINK Y

1 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_REQUEST VALID METADATA LINK Y

1 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_REST_API_RESULTS$ VALID METADATA LINK Y

1 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_STORE VALID DATA LINK Y

1 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_STORE$ VALID METADATA LINK Y

1 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_TASK VALID METADATA LINK Y

1 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_TASK$ VALID METADATA LINK Y

1 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_TASKS VALID METADATA LINK Y

1 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_TASK_CLASS VALID METADATA LINK Y

1 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_TASK_CLASS$ VALID METADATA LINK Y

1 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_TASK_CLASS_UNIQUE VALID NONE Y

1 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_TASK_CLEANUP VALID NONE Y

1 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_TASK_ID VALID NONE Y

1 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_TYPES VALID METADATA LINK Y

3 PUBLIC DBMS_CLOUD VALID METADATA LINK Y

3 PUBLIC DBMS_CLOUD_AI VALID METADATA LINK Y

3 PUBLIC DBMS_CLOUD_CAPABILITY VALID METADATA LINK Y

3 PUBLIC DBMS_CLOUD_CORE VALID METADATA LINK Y

3 PUBLIC DBMS_CLOUD_INTERNAL VALID METADATA LINK Y

3 PUBLIC DBMS_CLOUD_NOTIFICATION VALID METADATA LINK Y

3 PUBLIC DBMS_CLOUD_OCI_REGIONS VALID METADATA LINK Y

3 PUBLIC DBMS_CLOUD_PIPELINE VALID METADATA LINK Y

3 PUBLIC DBMS_CLOUD_PIPELINE_INTERNAL VALID METADATA LINK Y

3 PUBLIC DBMS_CLOUD_REPO VALID METADATA LINK Y

3 PUBLIC DBMS_CLOUD_TYPES VALID METADATA LINK Y

3 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD VALID METADATA LINK Y

3 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_AI VALID METADATA LINK Y

3 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_AI_PROFILE$ VALID METADATA LINK Y

3 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_AI_PROFILE_ATTR$ VALID METADATA LINK Y

3 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_AI_PROFILE_SCHEMA$ VALID METADATA LINK Y

3 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_CAPABILITIES$ VALID METADATA LINK Y

3 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_CAPABILITIES_UNIQUE VALID NONE Y

3 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_CAPABILITY VALID METADATA LINK Y

3 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_CLOUD_STORE_UNIQUE VALID NONE Y

3 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_CONFIG_PARAM VALID DATA LINK Y

3 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_CONFIG_PARAM$ VALID METADATA LINK Y

3 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_CORE VALID METADATA LINK Y

3 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_FILE_SYSTEM$ VALID METADATA LINK Y

3 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_FILE_SYSTEM_UNIQUE VALID NONE Y

3 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_INTERNAL VALID METADATA LINK Y

3 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_NOTIFICATION VALID METADATA LINK Y

3 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_OCI_REGIONS VALID DATA LINK Y

3 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_OCI_REGIONS$ VALID METADATA LINK Y

3 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_OCI_REGIONS_UNIQUE VALID NONE Y

3 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_PARAM_UNIQUE VALID NONE Y

3 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_PIPELINE VALID METADATA LINK Y

3 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_PIPELINE$ VALID METADATA LINK Y

3 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_PIPELINE_ATTR$ VALID METADATA LINK Y

3 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_PIPELINE_ATTR_I1$ VALID NONE Y

3 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_PIPELINE_FILE$ VALID METADATA LINK Y

3 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_PIPELINE_FILE_I1$ VALID NONE Y

3 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_PIPELINE_I1$ VALID NONE Y

3 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_PIPELINE_INTERNAL VALID METADATA LINK Y

3 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_REPO VALID METADATA LINK Y

3 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_REQUEST VALID METADATA LINK Y

3 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_REST_API_RESULTS$ VALID METADATA LINK Y

3 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_STORE VALID DATA LINK Y

3 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_STORE$ VALID METADATA LINK Y

3 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_TASK VALID METADATA LINK Y

3 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_TASK$ VALID METADATA LINK Y

3 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_TASKS VALID METADATA LINK Y

3 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_TASK_CLASS VALID METADATA LINK Y

3 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_TASK_CLASS$ VALID METADATA LINK Y

3 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_TASK_CLASS_UNIQUE VALID NONE Y

3 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_TASK_CLEANUP VALID NONE Y

3 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_TASK_ID VALID NONE Y

3 C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_TYPES VALID METADATA LINK Y

128 rows selected.

SQL>

CDBビューを検索しているのですでに確認ずみではありますが、PDBとして作成されているFREEPDB1に接続し、以下のSELECT文を実行します。

select owner, object_name, status, sharing, oracle_maintained from dba_objects where object_name like 'DBMS_CLOUD%';

SQL> alter session set container = freepdb1;

Session altered.

SQL> select owner, object_name, status, sharing, oracle_maintained from dba_objects where object_name like 'DBMS_CLOUD%';

OWNER OBJECT_NAME STATUS SHARING ORA

------------------ ------------------------------ -------- ---------------- ---

PUBLIC DBMS_CLOUD VALID METADATA LINK Y

PUBLIC DBMS_CLOUD_AI VALID METADATA LINK Y

PUBLIC DBMS_CLOUD_CAPABILITY VALID METADATA LINK Y

PUBLIC DBMS_CLOUD_CORE VALID METADATA LINK Y

PUBLIC DBMS_CLOUD_INTERNAL VALID METADATA LINK Y

PUBLIC DBMS_CLOUD_NOTIFICATION VALID METADATA LINK Y

PUBLIC DBMS_CLOUD_OCI_REGIONS VALID METADATA LINK Y

PUBLIC DBMS_CLOUD_PIPELINE VALID METADATA LINK Y

PUBLIC DBMS_CLOUD_PIPELINE_INTERNAL VALID METADATA LINK Y

PUBLIC DBMS_CLOUD_REPO VALID METADATA LINK Y

PUBLIC DBMS_CLOUD_TYPES VALID METADATA LINK Y

C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD VALID METADATA LINK Y

C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_AI VALID METADATA LINK Y

C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_AI_PROFILE$ VALID METADATA LINK Y

C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_AI_PROFILE_ATTR$ VALID METADATA LINK Y

C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_AI_PROFILE_SCHEMA$ VALID METADATA LINK Y

C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_CAPABILITIES$ VALID METADATA LINK Y

C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_CAPABILITIES_UNIQUE VALID NONE Y

C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_CAPABILITY VALID METADATA LINK Y

C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_CLOUD_STORE_UNIQUE VALID NONE Y

C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_CONFIG_PARAM VALID DATA LINK Y

C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_CONFIG_PARAM$ VALID METADATA LINK Y

C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_CORE VALID METADATA LINK Y

C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_FILE_SYSTEM$ VALID METADATA LINK Y

C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_FILE_SYSTEM_UNIQUE VALID NONE Y

C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_INTERNAL VALID METADATA LINK Y

C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_NOTIFICATION VALID METADATA LINK Y

C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_OCI_REGIONS VALID DATA LINK Y

C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_OCI_REGIONS$ VALID METADATA LINK Y

C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_OCI_REGIONS_UNIQUE VALID NONE Y

C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_PARAM_UNIQUE VALID NONE Y

C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_PIPELINE VALID METADATA LINK Y

C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_PIPELINE$ VALID METADATA LINK Y

C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_PIPELINE_ATTR$ VALID METADATA LINK Y

C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_PIPELINE_ATTR_I1$ VALID NONE Y

C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_PIPELINE_FILE$ VALID METADATA LINK Y

C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_PIPELINE_FILE_I1$ VALID NONE Y

C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_PIPELINE_I1$ VALID NONE Y

C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_PIPELINE_INTERNAL VALID METADATA LINK Y

C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_REPO VALID METADATA LINK Y

C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_REQUEST VALID METADATA LINK Y

C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_REST_API_RESULTS$ VALID METADATA LINK Y

C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_STORE VALID DATA LINK Y

C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_STORE$ VALID METADATA LINK Y

C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_TASK VALID METADATA LINK Y

C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_TASK$ VALID METADATA LINK Y

C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_TASKS VALID METADATA LINK Y

C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_TASK_CLASS VALID METADATA LINK Y

C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_TASK_CLASS$ VALID METADATA LINK Y

C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_TASK_CLASS_UNIQUE VALID NONE Y

C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_TASK_CLEANUP VALID NONE Y

C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_TASK_ID VALID NONE Y

C##CLOUD$SERVICE DBMS_CLOUD_TYPES VALID METADATA LINK Y

64 rows selected.

SQL>

マニュアルの20.3からSSL Walletの作成について記載されていますが、今回はOracle Database 23aiから利用できるsystem:を使うことにします。ウォレットとしてsystem:を指定することで、OSにインストールされているSSL証明書が参照されます。そのため、データベース側でSSL Walletを準備する必要はありません。

20.5のセクションで解説されているACEを設定します。ACEはcatclouduser.sqlの実行で作成されたユーザーC##CLOUD$SERVICEをプリンシパルとして作成します。

ACEはCDB（コンテナとしてはCDB$ROOT）とすべてのPDB（今回はFREEPDB1）に対して、それぞれ作成します。

マニュアルにはSSL WalletのアクセスについてもACEを作成していますが、今回はsystem:の指定を想定しているため、このACEは省略します。

CDB$ROOTに接続し、以下を実行します。

begin
    dbms_network_acl_admin.append_host_ace(
        host => '*',
        ace => xs$ace_type(
            privilege_list => xs$name_list('http','http_proxy'),
            principal_name => 'C##CLOUD$SERVICE',
            principal_type => xs_acl.ptype_db
        )
    );
    commit;
end;
/

SQL> alter session set container = cdb$root;

Session altered.

SQL> begin

dbms_network_acl_admin.append_host_ace(

host => '*',

ace => xs$ace_type(

privilege_list => xs$name_list('http','http_proxy'),

principal_name => 'C##CLOUD$SERVICE',

principal_type => xs_acl.ptype_db

)

);

commit;

end;

/ 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12

PL/SQL procedure successfully completed.

SQL>

PDBのFREEPDB1へ接続を切り替え、同じスクリプトを実行します。

SQL> alter session set container = freepdb1;

Session altered.

SQL> begin

dbms_network_acl_admin.append_host_ace(

host => '*',

ace => xs$ace_type(

privilege_list => xs$name_list('http','http_proxy'),

principal_name => 'C##CLOUD$SERVICE',

principal_type => xs_acl.ptype_db

)

);

commit;

end;

/ 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12

PL/SQL procedure successfully completed.

SQL>

20.6で紹介されている検証用のスクリプトを実行します。

以下のコードをファイルverify_dbms_cloud.sqlとして作成し、CDBに接続して実行します。wallet_pathにsystem:を使用するように、マニュアルにあるコードを改変しています。

Enter value for proxy_uriとして入力が求められますが、UTL_HTTP.SET_PROXYの呼び出しはコメント・アウトされているため、何を入力しても結果に影響しません。

スクリプトの途中でvalid responseと表示されていれば、パッケージDBMS_CLOUDのインストールの検証は成功したことになります。

bash-4.4$ sqlplus / as sysdba @verify_dbms_cloud.sql

SQL*Plus: Release 23.0.0.0.0 - Production on Thu Mar 27 04:56:04 2025

Version 23.7.0.25.01

Connected to:

Oracle Database 23ai Free Release 23.0.0.0.0 - Develop, Learn, and Run for Free

Version 23.7.0.25.01

old 1: CREATE OR REPLACE PROCEDURE &clouduser..GET_PAGE(url IN VARCHAR2) AS

new 1: CREATE OR REPLACE PROCEDURE C##CLOUD$SERVICE.GET_PAGE(url IN VARCHAR2) AS

Enter value for proxy_uri:

old 23: -- UTL_HTTP.SET_PROXY('&proxy_uri', NULL);

new 23: -- UTL_HTTP.SET_PROXY('', NULL);

Procedure created.

old 2: &clouduser..GET_PAGE('https://objectstorage.eu-frankfurt-1.oraclecloud.com');

new 2: C##CLOUD$SERVICE.GET_PAGE('https://objectstorage.eu-frankfurt-1.oraclecloud.com');

valid response

PL/SQL procedure successfully completed.

old 1: drop procedure &clouduser..GET_PAGE

new 1: drop procedure C##CLOUD$SERVICE.GET_PAGE

Procedure dropped.

SQL>

実際にパッケージを使ってみます。テストに使用するデータベース・ユーザーを、FREEPDB1にtestuserとして作成します。

alter session set container = freepdb1;
create user testuser default tablespace users temporary tablespace temp identified by testuser;
alter user testuser quota unlimited on users;
grant connect, resource, db_developer_role to testuser;
grant execute on dbms_cloud to testuser;
grant execute on dbms_cloud_pipeline to testuser;
grant execute on dbms_cloud_repo to testuser;
grant execute on dbms_cloud_notification to testuser;
grant execute on dbms_cloud_ai to testuser;

SQL> alter session set container = freepdb1;

Session altered.

SQL> create user testuser default tablespace users temporary tablespace temp identified by testuser;

User created.

SQL> alter user testuser quota unlimited on users;

User altered.

SQL> grant connect, resource, db_developer_role to testuser;

Grant succeeded.

SQL> grant execute on dbms_cloud to testuser;

Grant succeeded.

SQL> grant execute on dbms_cloud_pipeline to testuser;

Grant succeeded.

SQL> grant execute on dbms_cloud_repo to testuser;

Grant succeeded.

SQL> grant execute on dbms_cloud_notification to testuser;

Grant succeeded.

SQL> grant execute on dbms_cloud_ai to testuser;

Grant succeeded.

SQL>

テストユーザーtestuserにてHTTPのコールアウトができるように、ACEを追加します。先ほどのスクリプトをプリンシパルをTESTUSERに変更して実行します。

begin
    dbms_network_acl_admin.append_host_ace(
        host => '*',
        ace => xs$ace_type(
            privilege_list => xs$name_list('http','http_proxy'),
            principal_name => 'TESTUSER',
            principal_type => xs_acl.ptype_db
        )
    );
    commit;
end;
/

SQL> begin

dbms_network_acl_admin.append_host_ace(

host => '*',

ace => xs$ace_type(

privilege_list => xs$name_list('http','http_proxy'),

principal_name => 'TESTUSER',

principal_type => xs_acl.ptype_db

)

);

commit;

end;

/ 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12

PL/SQL procedure successfully completed.

SQL>

以上でTESTUSERの準備は完了です。

PDBのFREEPDB1にユーザーTESTUSERで接続して、Select AIを呼び出してみます。

作業は、オラクルのドキュメントExamples of Using Select AIのExample: Select AI with OpenAIに沿った手順で実施します。OpenAIのAPIキーを取得していることが前提です。

コンテナの中でsqlplusを使うのは面倒です。コンテナのポート1521はホストのポート1521にマップしているため、ホストのmacOSからSQLclで接続して作業します。

% sql testuser/testuser@localhost/freepdb1

SQLcl: 木 3月 27 14:15:00 2025のリリース24.4 Production

接続先:

Oracle Database 23ai Free Release 23.0.0.0.0 - Develop, Learn, and Run for Free

Version 23.7.0.25.01

SQL>

最初に表EMPを作成します。Select AIによるSQLの作成と実行を確認するだけなので、表だけを作成しデータは投入しません。

create table emp (empno number primary key, ename varchar2(80), sal number, comm number);

SQL> create table emp (empno number primary key, ename varchar2(80), sal number, comm number);

Table EMPは作成されました。

SQL>

OpenAIのAPI呼び出しに使用するクリデンシャルを作成します。APIキーは取得済みとします。

begin
  dbms_cloud.create_credential(
    credential_name => 'OPENAI_CRED'
    ,username => 'OPENAI'
    ,password => 'OpenAIのAPIキー'
  );
end;
/

SQL> begin

2 dbms_cloud.create_credential(

3 credential_name => 'OPENAI_CRED'

4 ,username => 'OPENAI'

5 ,password => 'OpenAIのAPIキー'

6 );

7 end;

8* /

PL/SQLプロシージャが正常に完了しました。

SQL>

Select AIのプロファイルを作成します。

begin
  dbms_cloud_ai.create_profile(
    profile_name => 'OPENAI'
    ,attributes => '{"provider": "openai", "credential_name": "OPENAI_CRED",
"object_list": [{ "owner": "TESTUSER", "name": "EMP" }], "conversation": "true" }');
end;
/

SQL> begin

2 dbms_cloud_ai.create_profile(

3 profile_name => 'OPENAI'

4 ,attributes => '{"provider": "openai", "credential_name": "OPENAI_CRED",

5 "object_list": [{ "owner": "TESTUSER", "name": "EMP" }], "conversation": "true" }');

6 end;

7* /

PL/SQLプロシージャが正常に完了しました。

SQL>

作成したプロファイルをセットします。

begin
  dbms_cloud_ai.set_profile('OPENAI');
end;
/

SQL> begin

2 dbms_cloud_ai.set_profile('OPENAI');

3 end;

4* /

PL/SQLプロシージャが正常に完了しました。

SQL>

セットされたプロファイルを確認します。

select dbms_cloud_ai.get_profile() from dual;

SQL> select dbms_cloud_ai.get_profile() from dual;

DBMS_CLOUD_AI.GET_PROFILE()

______________________________

"OPENAI"

SQL>

Select AIを呼び出してSQLを生成します。

select ai showsql how many employees exist;

SQL> select ai showsql how many employees exist;

RESPONSE

___________________________________

SELECT COUNT(*) AS num_employees

FROM "TESTUSER"."EMP"

SQL>

以上で、インストールしたDBMS_CLOUD関連パッケージの動作が確認できました。

Select AIの呼び出しでは不要でしたが、場合によってはHTTPリクエストが発行されるまえ（DBMS_CLOUD.SEND_REQUESTなど）の前にウォレットの設定が必要な場合があるようです。そのようなケースではあらかじめUTL_HTTP.SET_WALLETを実行しておきます。

utl_http.set_wallet('system:');

今回の記事は以上になります。

完

追記

DBMS_CLOUD_REPOは以下の記事で使用しています。ローカルにインストールしたアプリケーションを動かしたところ、概ね動きました。

「GitHubにAPEXアプリをエクスポートする(1) - GitHub側の準備」

DBMS_CLOUD_PIPELINEは以下の記事で動作を確認しています。こちらもローカルで概ね動きました。

「パッケージDBMS_CLOUD_PIPELINEを使用してビューAPEX_WORKSPACE_ACTIVITY_LOGの内容をオフロードする」

追記終了

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