2022年3月10日木曜日

Autonomous Databaseでのワークスペースの追加作成

(2022年7月22日追記 - Autonomous DatabaseのAPEX 22.1よりワークスペースの作成手順に変更があります。変更された手順の説明は、こちらの記事になります。) 

以前にも書いていると思うのですが、改めてAutonomous DatabaseのAPEXにて、ワークスペースを追加作成する機会があったので、実施手順を記載します。

最初に管理サービスを呼び出します。サインインのボタンの下にある管理サービスのリンクをクリックするか、画面の下部を表示させます。

タスク管理をクリックします。

管理サービスへのサインイン画面が表示されます。Autonomous Databaseの管理ユーザーADMINパスワードを入力し、管理にサインインをクリックします。


サインイン後に開いたページにあるワークスペースの作成をクリックし、ワークスペースの作成作業を開始します。


またはワークスペースの管理から既存のワークスペースを開き、ワークスペースの作成をクリックします。


ダイアログが開きます。

データベース・ユーザーパスワードおよびワークスペース名を入力します。データベース・ユーザーはすでに作成済みのデータベース・ユーザーを選ぶこともできます。その場合はパスワードの指定は不要です。ワークスペース名はデータベース・ユーザーと異なる名前にすることもできます。デフォルトでは同じ名前になります。

ここで指定したデータベース・ユーザーは、作成したワークスペースの最初の管理ユーザーになります。

詳細を開くと、ワークスペースIDの指定が現れます。異なるAPEXのインスタンス間でワークスペースIDを一致させる必要がある場合に指定します。例えば、異なるインスタンス間でアプリケーション開発を行なっていて、それぞれのインスタンスからエクスポートしたアプリケーションの差分を取る要件がある場合は、ワークスペースの作成時に同じワークスペースIDを指定します。

今回はデータベース・ユーザーとしてHRワークスペース名としてHRを指定し、ワークスペースの作成をクリックします。


ワークスペースHRが作成されます。データベースには、データベース・ユーザーとしてHR、つまりスキーマHRも同時に作成されています。

作成されたデータベース・ユーザーがどのような権限を持っているのか確認します。

ワークスペースの管理を開きます。


ワークスペース・レポートワークスペース・データベース権限を開きます。


ワークスペース・データベース権限の一覧は対話モード・レポートで表示されます。アクションフィルタとしてワークスペース = HRを指定して、スキーマHRに割り当てられているデータベース権限を確認します。


作成されたスキーマには、基本的なオブジェクトの作成権限が割り当てられています。これらの権限が無くてもAPEXアプリケーションの作成は可能です。APEXのアプリケーション開発者は表やビューその他データベース・オブジェクトの作成ができなくなるため、生産性は下ります。しかし、ガバナンスやセキュリティに関連して、そのような要件はあり得るでしょう。

ワークスペースを作成するときに同時にデータベース・ユーザーを作成すると、作成されたワークスペースにデータベース・ユーザーと同名のApplication Expressユーザーも作成されます。

既存のデータベース・ユーザーを指定してワークスペースを作成した場合、最初にワークスペースにサインインしたのち、以下の画面が表示されます。ワークスペースに作成されるデータベース・ユーザーと同名のApplication Expressユーザーのパスワード設定が要求されています。シングル・サインオン云々の説明はAutonomous Databaseに当てはまらないため、無視して問題ありません

APEXアカウント・パスワードの設定をクリックします。


ワークスペースの管理ユーザーの電子メール・アドレスパスワードを設定します。

変更の適用をクリックすると、ワークスペースへのサインインが完了します。


ここで設定するパスワードのポリシーは、データベース・ユーザーのパスワード・ポリシーとは異なっています

Autonomous Databaseのパスワードの複雑性はファンクションCLOUD_VERIFY_FUNCTIONで定義されています。

https://docs.oracle.com/cd/E83857_01/paas/autonomous-database/adbsa/manage-user-profiles.html#GUID-81E6B578-C942-4755-A693-33773350B0DA

  • パスワードは12から30文字の長さで、少なくとも1つの大文字、1つの小文字、および1つの数字を含める必要があります。

  • パスワードにユーザー名を含めることはできません。

  • パスワードには、同じユーザー名で使用した過去4回のパスワードのいずれかを設定することはできません。

  • パスワードには二重引用符(")を使用できません。

  • パスワードは、設定後24時間経過していない同じパスワードにはできません。


APEXのApplication Expressユーザーのパスワードは、インスタンス管理セキュリティにて定義されています。


セキュリティ設定パスワード・ポリシーのセクションを確認します。


ワークスペースの作成に直接は関係しない説明も入りましたが、以上が、APEXのワークスペースの作成手順になります。