2026年7月7日火曜日

ORDS 26.2のMCPサーバーを構成する - Auth0編

Oracle REST Data Services 26.2より、Streamable HTTPで通信するMCPサーバーが実装されました。ORDSのProduct ManagerのJeff Smithさんが、彼のブログで解説しています。

ORDS: now a streaming HTTP MCP Server for Oracle Database

現時点でこのMCPサーバーが提供するツールは、以下の3つです。

database_listschema_informationsql_run

先ほど紹介したPMのブログに記載されていますが、ORDSをMCPサーバーとして構成するにあたって以下の条件があります。
  • ORDSはスタンドアロンであること。WebLogicやTomcatへのデプロイは不可。
  • データベースのスキーマに直接接続する。APEXやRESTサービスの呼び出しのように、プロキシ接続はしない。
  • スキーマORDS_METADATAをデータベースにインストールしなくてもよい。
  • 認可にOAuth 2.0を使用するため、OAuth 2.0/OIDC対応認可サーバーの構成が必要。
ORDSのMCPサーバーの接続先となるデータベースに対する要件はスキーマとパスワードが分かっていることで、構成作業はありません。どちらかというと、MCPクライアントからMCPサーバー、つまりORDSにStreamable HTTPで接続する際に使用する、ユーザー認証と認可を行なうOAuth 2.0/OIDC対応認可サーバーの構成が主要な作業になります。

ORDS 26.2のMCPサーバーの構成方法について、公式ドキュメントの以下に記載されています。

Oracle REST Data Services, Release 26.2
Installation and Configuration Guide

3 Configuring Model Context Protocol (MCP)

本記事では、概ねJeff Smithさんの記事にそってORDSのMCPサーバーを構成してみます。IdPにはAuth0を使用します。確認作業に使用するMCPクライアントとして、MCPJamの代わりにMCP Inspectorを使います。また、mcp-remoteで認証を扱う代わりにOpenRestryでリバース・プロキシを構成し、MCP InspectorからStreamable HTTPでMCPサーバーに接続します。

作業はMacBook ProのDocker/Colimaの環境で実施します。接続先となるデータベースとして、Oracle AI Database 26ai Freeをコンテナで実行します。

Oracle Database Free

MCPサーバーの接続先として、データベースにサンプル・スキーマHRを準備します。Oracle Databaseのサンプル・スキーマのインストール手順については、記事「アップデートされたサンプル・スキーマのインストール」を参考にしてください。

作業ディレクトリとしてords-mcp2を作成し、そこに移動します。

mkdir  -p ords-mcp2
cd ords-mcp2

% mkdir -p ords-mcp2

% cd ords-mcp2

ords-mcp2 % 


ホストがlocalhost、ポートが1521(デフォルト)、サービス名がfreepdb1のデータベースに、スキーマHRで接続できることが作業の前提になります。

ords-mcp2 % sql hr@localhost/freepdb1


SQLcl: 火 7月 07 10:36:36 2026のリリース26.1 Production


Copyright (c) 1982, 2026, Oracle.  All rights reserved.


パスワード (**********?) ******

接続先:

Oracle AI Database 26ai Free Release 23.26.2.0.0 - Develop, Learn, and Run for Free

Version 23.26.2.0.0


SQL> 


ORDS(MCPサーバー)もコンテナとして実行します。そのため、ORDSの実行に必要なJavaを含んだコンテナ・イメージを作成します。ベース・イメージにOracle No-Fee Terms and Conditionsで配布されている、Java SE Development KItのイメージを使用します。

https://container-registry.oracle.com/ords/ocr/ba/java/jdk-no-fee-term

OAuth2による認可の際に発生する制限やプロトコル上の問題を回避するために、リバース・プロキシを構成します。リバース・プロキシにはOpenRestyを使用します。Nginxを使用する場合は、拡張機能のmore_set_headersを組み込む必要があります。

以下のDockerfileから、ORDSのMCPサーバーのコンテナ・イメージを作成します。

Dockerfileで行っていることは、AIが解説してくれます。確認のためにClaude Opus 4.8にDockerfileを貼り付けて解説してもらいましたが、問題なく解説してくれました。


Dockerfileをダウンロードし、コンテナ・イメージとしてords:26.2-jdk25を作成します。

docker buildx build --platform linux/arm64 --load -t ords:26.2-jdk25 .

ords-mcp2 % docker buildx build --platform linux/arm64 --load -t ords:26.2-jdk25 .


[+] Building 196.3s (15/15) FINISHED                              docker:colima

 => [internal] load build definition from Dockerfile                       0.0s

 => => transferring dockerfile: 4.66kB                                     0.0s

 => [internal] load metadata for container-registry.oracle.com/java/jdk-n  2.6s

 => [internal] load .dockerignore                                          0.0s

 => => transferring context: 2B                                            0.0s

 => [ 1/11] FROM container-registry.oracle.com/java/jdk-no-fee-term:25.0  62.6s

 => => resolve container-registry.oracle.com/java/jdk-no-fee-term:25.0.3-  0.0s

 => => sha256:a87cab8ce0241264ec70ecd357271d16ce9d4b 215.41MB / 215.41MB  61.5s

 => => sha256:849b9039d2ad02b8dc03e66b9b808816d12d8cb8a 16.22kB / 16.22kB  0.4s

 => => sha256:a8a0fb099610f2281c99dee54da3dedcc313b1738 12.25MB / 12.25MB  3.8s

 => => sha256:312cc07da4b871d4fb2e1dc4aa27242f74100ced 92.42MB / 92.42MB  23.5s

 => => extracting sha256:312cc07da4b871d4fb2e1dc4aa27242f74100ced7570c762  0.9s

 => => extracting sha256:a8a0fb099610f2281c99dee54da3dedcc313b17385fa1661  0.1s

 => => extracting sha256:a87cab8ce0241264ec70ecd357271d16ce9d4be5168571d9  1.0s

 => => extracting sha256:849b9039d2ad02b8dc03e66b9b808816d12d8cb8a461238e  0.0s

 => [ 2/11] RUN dnf -y update  && dnf -y install unzip curl sudo epel-re  68.9s

 => [ 3/11] RUN curl -o /etc/yum.repos.d/openresty2.repo https://openrest  0.9s

 => [ 4/11] RUN dnf -y -q install certbot openresty  && dnf clean all  &  16.4s

 => [ 5/11] RUN groupadd -g 54321 oinstall  && useradd -u 54321 -g oinsta  0.1s 

 => [ 6/11] RUN mkdir -p /opt/oracle/ords              /etc/ords/config    0.1s 

 => [ 7/11] RUN cat <<'EOF' > /usr/local/openresty/nginx/conf/nginx.conf   0.1s 

 => [ 8/11] RUN chown -R oracle:oinstall /usr/local/openresty              0.2s 

 => [ 9/11] RUN curl -o /tmp/ords.zip https://download.oracle.com/otn_so  33.5s 

 => [10/11] WORKDIR /home/oracle                                           0.0s 

 => [11/11] RUN cat <<'EOF' > /home/oracle/start.sh && chmod +x /home/ora  0.1s 

 => exporting to image                                                    10.7s 

 => => exporting layers                                                    8.4s 

 => => exporting manifest sha256:91b60d9e3128b910d73f67df4c42fdab5372d981  0.0s 

 => => exporting config sha256:062941d460df163aa6311c885ad93b3155d04028c5  0.0s 

 => => exporting attestation manifest sha256:be2a5ef1192a9827c828f1f33a34  0.0s

 => => exporting manifest list sha256:f821fdf1a4b8dc84e7e89d9dbf762dbf0f7  0.0s

 => => naming to docker.io/library/ords:26.2-jdk25                         0.0s

 => => unpacking to docker.io/library/ords:26.2-jdk25                      2.3s

ords-mcp2 % 


作成したコンテナ・イメージより、MCPサーバーをコンテナords-mcpとして実行します。

ORDSの構成ファイルは、ボリューム/etc/ords/configをローカルのフォルダにマウントして保存します。また、ポート8585をホスト・ポート8585に割り当てます。

構成ファイルを保存するフォルダを作成します。

mkdir ords-config

ords-mcp2 % mkdir ords-config

ords-mcp2 % 


コンテナords-mcpを実行します。

docker run -d --rm --name ords-mcp -p 8585:8585 -v ${PWD}/ords-config:/etc/ords/config ords:26.2-jdk25

リバース・プロキシを介さずORDS MCPサーバーに直結したい場合は、ホストの8585にコンテナ内の8080番ポートを割り当てます。(MCP InspectorとAuth0の組み合わせでは、うまく動作しません。)

docker run -d --rm --name ords-mcp -p 8585:8080 -v ${PWD}/ords-config:/etc/ords/config ords:26.2-jdk25

設定ファイルはすべてホストのディレクトリords-config以下に保存されるため、コンテナを再作成しても設定は維持されます。

ords-mcp2 % docker run -d --rm --name ords-mcp -p 8585:8585 -v ${PWD}/ords-config:/etc/ords/config ords:26.2-jdk25

18a6f514d0469bd8a1e60ec4cad621bcb8d74477fd74abf048d264ecfd72a8da

ords-mcp2 %


以上でORDSのMCPサーバーが起動しました。

MCPサーバーを構成する前にIdPを構成する必要があります。

以下よりAuth0での作業に移ります。作業の多くは記事「Role based JWT profileで保護したORDS REST APIにアクセスする - Auth0編」と重なりますが、省略せずに紹介します。

Auth0のダッシュボードにサインインします。

アプリケーション・メニューのアプリケーションを開き、アプリケーションを作成します。


名前ORDS MCP2とし、アプリケーションの種類としてシングルページWebアプリケーションを選択します。

作成をクリックします。


設定タブを開きます。


基本情報ドメインクライアントIDは、MCPサーバーへのアクセスに使用するため、メモしておきます。クライアント・シークレットを参照することはありません。


基本情報ドメインの値より、以下のORDSのグローバル・プロパティの値が決まります。mcp.security.jwt.profile.issuerについては、ドメインに後続の/(スラッシュ)が付きます。mcp.security.jwt.profile.authorization.server.urlには後続の/(スラッシュ)は付きません。

mcp.security.jwt.profile.issuer: https://ドメイン/
mcp.security.jwt.profile.authorization.server.url: https://ドメイン

mcp.security.jwt.profile.jwk.urlは、https://ドメイン/.well-known/oauth-authorization-serverにアクセスして得られるJSONドキュメントに含まれる、jwks_uriの値です。通常、Auth0では認可サーバーの/.well-known/jwks.jsonに配置されています。

mcp.security.jwt.profile.jwk.url: https://ドメイン/.well-known/jwks.json

アプリケーション設定アプリケーションURLに移動します。

本記事ではMCPサーバーを呼び出すクライアントとして、MCP Inspectorを使用します。

そのため、許可するCallback URLとして、以下を設定します。

http://localhost:6274/oauth/callback
http://localhost:6274/oauth/callback/debug

接続するMCPクライアント(Claude Desktopなど)を追加する場合は、それぞれのコールバックURLを追加します。

以上で設定を保存します。


アプリケーションAPIを開き、APIの作成を実行します。


名前ORDSMCP2とします。識別子として、ORDSのMCPサーバーのエンドポイントURLを設定します。今回の作業では、http://localhost:8585/mcpです。

このエンドポイントURLはリバース・プロキシが受け付けるURLです。リバース・プロキシはポート番号を含めてORDSに伝えているため、ORDSもエンドポイントURLをhttp://localhost:8080/mcpではなく、http://localhost:8585/mcpとして認識しています。

この識別子は、ORDSのグローバル・プロパティmcp.security.jwt.profile.audienceの値になります。

JSON Web Token (JWT) プロファイルおよびJSON Web Token (JWT) の署名アルゴリズムはデフォルトをそのまま採用します。

以上で作成します。


カスタムAPIとしてORDSMCP2が作成されます。設定タブを開きます。


ORDS MCPサーバーは、スコープによるアクセス制御3.5 Configure MCP Databases in Scope Mode)とロールによるアクセス制御3.6 Configure MCP Databases in Role Mode)の2種類のアクセス制御の方法を提供しています。

どちらのアクセス制御でも、デフォルトのスコープ "urn:oracle:dbtools:ords:mcpserver:all" の許可が必要です。そのため、スコープによるアクセス制御では「デフォルトのスコープ+カスタム・スコープ」ロールによるアクセス制御では「デフォルトのスコープ+カスタム・ロール」を許可します。

今回はJeff Smithさんの記事にそって、ロールによるアクセス制御を実装します。

設定をスクロールし、RBACの設定に移動します。

RBACを有効化オンアクセストークンに権限を追加するオンに変更します。

必ずしも必要ではありませんが、アクセスの設定のユーザー同意のスキップを許可するオフにしています。

以上で変更を保存します。


パーミッション・タブを開きます。

パーミッションとしてデフォルトのスコープurn:oracle:dbtools:ords:mcpserver:all追加します。説明ORDS MCP Serverと記述しています。


カスタムAPIのORDSMCP2に、パーミッションとしてurn:oracle:dbtools:ords:mcpserver:allが追加されました。


アプリケーションアクセスを開き、アプリケーションORDS MCP2からカスタムAPIのORDSMCP2を呼び出せるように、権限を付与します。

アプリケーションORDS MCP2編集を開きます。


ユーザー委任アクセスのタブを選択します。パーミッションとして表示されているurn:oracle:dbtools:ords:mcpserver:allを選択し、アクセスの付与をクリックします。

アクセスが付与されたら、バッテンキャンセルをクリックしてドロワーを閉じます。


アプリケーションORDS MCP2ユーザー委任アクセスが与えられていることを確認します。


アクセス制御に使用するロールを作成します。

ユーザー管理ロールを開き、ロールを作成をクリックします。



新しいロールの名前ORDS_MCP_HRとします。(Jeff Smithさんの記事ではPOOL.HRですが、ORDSのInstallation and Configuration Guideの例を採用しました)。説明Allow Access to HR Schemaとしています。

以上でロールを作成します。


ロールORDS_MCP_HRが作成されました。


パーミッション・タブを開き、urn:oracle:dbtools:ords:mcpserver:allパーミッションとして追加します。


APIとしてORDSMCP2を選択します。パーミッションとして一覧されたurn:oracle:dbtools:ords:mcpserver:allチェックします。

以上でパーミッションを追加します。


パーミッションurn:oracle:dbtools:ords:mcpserver:allが、ロールORDS_MCP_HRに追加されました。


ロールORDS_MCP_HRユーザーを割り当てます。

ユーザー・タブを開き、ユーザーの追加をクリックします。


ロールORDS_MCP_HRに割り当てるユーザーを検索し、割り当てをクリックします。


ロールORDS_MCP_HRに選択したユーザーが割り当てられます。


ロールによるアクセス制御に必要な、アクセス・トークンにロールを含めるためのカスタム・クレームを作成します。カスタム・ロールの名前はroles2とします。

カスタム・クレームの追加は、アクショントリガーで実施します。設定およびトリガーのコードは、Jeff Smithさんの記事で紹介されています。

アクショントリガーを開き、post-loginを選択します。


アクションの追加をクリックし、初めから構築するを実行します。


名前add-custom-claimsランタイムNode22を選択します。

作成をクリックします。


コード・エディタが開くので、Jeff Smithさんの記事に記載されているコードをそのまま転記します。

namespaceとなるMCPサーバーのエンドポイントURLはhttp://localhost:8585/mcp、カスタム・クレームの名前もroles2としているため問題ありません。
exports.onExecutePostLogin = async (event, api) => {
  const namespace = 'http://localhost:8585/mcp';
  if (event.authorization) {
    api.idToken.setCustomClaim(`roles2`, event.authorization.roles);
    api.accessToken.setCustomClaim(`roles2`, event.authorization.roles);
  }
};
以上でデプロイします。


post-loginトリガーのページに戻り、作成したアクションadd-custom-claims開始完了の間にドラッグ&ドロップします。


アクションadd-custom-claimsを開始と終了の間に配置し、適用をクリックします。


post-loginトリガーが更新されました。


以上でAuth0の設定は完了です。

ORDSの構成に移ります。

コンテナに接続して、ORDSの構成コマンドを実行します。

docker exec -it ords-mcp bash

ords-mcp2 % docker exec -it ords-mcp bash

[oracle@c68b1bf8aa17 ~]$ 


ORDSのグローバル・プロパティを設定します。[Domain]の部分は、Auth0に作成したアプリケーションORDS MCP2のドメインの値に置き換えます。

ロールによるアクセス制御を行うため、mcp.security.jwt.profile.role.claim.name/roles2を設定しています。
ords --config /etc/ords/config config set --global feature.mcp true
ords --config /etc/ords/config config set --global mcp.security.jwt.profile.issuer https://[Domain]/
ords --config /etc/ords/config config set --global mcp.security.jwt.profile.audience http://localhost:8585/mcp
ords --config /etc/ords/config config set --global mcp.security.jwt.profile.jwk.url https://[Domain]/.well-known/jwks.json
ords --config /etc/ords/config config set --global mcp.security.jwt.profile.authorization.server.url https://[Domain]
ords --config /etc/ords/config config set --global mcp.security.jwt.profile.role.claim.name /roles2
続いて、スキーマHRに接続するコネクション・プールとしてmcp-hrを構成します。ORDS MCPサーバーはコンテナ内で実行されているため、コンテナ外にあるデータベースの接続先としてhost.docker.internalを設定しています。

ロールによるアクセス制御を行うため、mcp.roleORDS_MCP_HRを設定しています。
ords --config /etc/ords/config config --db-pool mcp-hr set db.connectionType basic
ords --config /etc/ords/config config --db-pool mcp-hr set db.hostname host.docker.internal
ords --config /etc/ords/config config --db-pool mcp-hr set db.port 1521
ords --config /etc/ords/config config --db-pool mcp-hr set db.servicename freepdb1
ords --config /etc/ords/config config --db-pool mcp-hr set db.username HR
ords --config /etc/ords/config config --db-pool mcp-hr set db.description "Sample Schema Human Resources"
ords --config /etc/ords/config config --db-pool mcp-hr set mcp.role ORDS_MCP_HR
コネクション・プールmcp-hrがデータベースに接続する際に使用するパスワードを設定します。スキーマHRに設定したパスワードです。

ords --config /etc/ords/config config --db-pool mcp-hr secret db.password

[oracle@c68b1bf8aa17 ~]$ ords --config /etc/ords/config config --db-pool mcp-hr secret db.password


ORDS: Release 26.2 Production on Tue Jul 07 05:44:58 2026


Copyright (c) 2010, 2026, Oracle.


Configuration:

  /etc/ords/config


Enter the database password: ********

Confirm password: ********

The setting named: db.password was set to: ****** in configuration: mcp-hr

[oracle@c68b1bf8aa17 ~]$ 


コンテナから抜けて再起動します。

exit
docker restart ords-mcp

[oracle@c68b1bf8aa17 ~]$ exit

exit

ords-mcp2 % docker restart ords-mcp

ords-mcp

ords-mcp2 % 


MCP Inspectorを起動し、MCPサーバーに接続します。

npx @modelcontextprotocol/inspector

ORDS MCPサーバーに接続するにあたって、以下を設定します。

Transport Type: Streamable HTTP
URL; http://localhost:8585/mcp
Connection Type: Via Proxy
OAuth2 2.0 Flow Client ID: アプリケーションORDS MCP2のクライアントID
Scope: urn:oracle:dbtools:ords:mcpserver:all

以上でConnectをクリックします。


アプリケーションへの接続の許可を求められます。Acceptをクリックします。


MCPサーバーに接続されます。

Toolsタブを開き、List Toolsを実行します。

呼び出し可能なツールとしてdatabase_listschema_informationsql_runがリストされます。


以降はORDS MCPサーバーの使い方になります。

MCPサーバーの使い方は認可サーバーの種類に依存しないので、別の記事でまとめようと思います。

今回の記事は以上になります。

2026年7月3日金曜日

APEX 26.1のAIエージェントのレスポンス形式にJSONオブジェクトを指定する

Oracle APEX 26.1のAIエージェントは、レスポンス形式JSONオブジェクトを指定できます。JSONスキーマを定義することにより、PL/SQL APIのAPEX_AI.GENERATEを呼び出したときに、レスポンスとして得られるJSONオブジェクトの形式を決めることができます。

実装サンプルとして、以下のAPEXアプリケーションを作成してみました。

AIエージェントにメッセージを送信し、レスポンスとして得られたGeoJSONのポリゴンをAPEXのマップ・リージョンに表示しています。LLMにOpenAI GPT-5.5を使用しています。


作成したAPEXアプリケーションのAPEXlang形式のエクスポートを以下に置きました。


以下より、作成したAPEXアプリケーションについて紹介します。

共有コンポーネントAIエージェントとして、Get Polygon from a promptを作成しています。

生成AIサービスGPT-5.5を選択しています。このサービスは、あらかじめAPEXワークスペースに、生成AIとして作成しておきます。システム・プロンプトとして以下を記述します。

「プロンプトに関連する地域を推測し、その地域を囲むポリゴンをGeoJSONのPolygonとして生成してください。」


レスポンス形式タイプJSONオブジェクトを選択し、JSONスキーマとして以下を記述します。OpenAI GPT-5.5に出力させました。Claude Sonnet 5でレビューしています。


オンライン・ヘルプに記載されていますが、タイプJSONオブジェクトを指定した場合、このAIエージェントを呼び出せるのは、PL/SQL APIのAPEX_AI.GENERATEに限られます。詳細静的IDはAPI呼び出しの際に使用されます。
Select the type of response that should be generated by the AI provider.
  • Text: Plain text
  • JSON Object: A JSON object that will adhere to a specific JSON schema. Note that AI Agents which return a JSON object can currently only be referenced by the apex_ai.generate PL/SQL API.

このスキーマ定義はChat Completions APIであれば、response_formatのjson_schemaとして送信されます。このAIエージェントはツールを含みませんが、ツールを含むこともできるはずです(まだ動作確認ができていません)。ユーザー向けの最初のレスポンスが、設定したJSONスキーマに従ったJSONオブジェクトになります。

また、JSONスキーマのオンライン・ヘルプに記載されていますが、生成AIが返すレスポンスについて、データベースが26aiであればJSONオブジェクトの検証を行いますが、それ以前のバージョン(つまり19c)は検証しないようです。性能の低いLLMを使用する場合、レスポンスが指定したJSONスキーマに従わないことがあるので注意が必要です。
The JSON Schema based on which the JSON object is generated.

Note that the referenced AI provider might not support the full scope of the JSON Schema specification. Consult the documentation of the individual AI providers for more information.

Starting with database 26ai, the incoming JSON object is automatically validated against the JSON Schema. For earlier database versions, Oracle recommends validating the JSON object programatically before further processing.
プロンプトからGeoJSONのポリゴンを返すAIエージェントの説明は以上です。

ホーム・ページに、生成されたポリゴンをマップに表示する機能を実装しています。

ホーム・ページにマップ・リージョンとレイヤーを作成します。とりあえずポリゴンが表示できればよいので、最低限の実装にしています。

マップ・リージョンはJavaScriptから扱えるように、HTML DOM IDとしてMAPを設定しています。


レイヤーは、GeoJSONのポリゴンを表示するように構成します。ただし、AIエージェントを呼び出して得られるポリゴンだけを表示するため、データ・ソースは空にします。

属性名前Polygonとし、タイプとしてポリゴンを選択します。

ソース位置データ・ベースを選択し、タイプSQL問合せSQL問合せとして以下を記述します。必ずfalseとなる条件を設定しているため、1行も選択されません。

select 'label' as label, null as polygon from dual where 1<>1

列のマッピングジオメトリ列のデータ型としてGeoJSONを選び、GeoJSON列POLYGON(SELECT文に含まれる列POLYGON)を選択します。


描画されるポリゴンの外観を設定します。

塗りつぶしの色塗りつぶしの不透明度0.5ストロークの色にしています。

レイヤーを取り出すファンクションgetLayerIdByNameの引数は、レイヤーの名前です。詳細静的IDではありません。


プロンプトはページ・アイテムP1_PROMPTに入力します。タイプテキスト・フィールドにしています。


AIエージェントが返すポリゴンは、ページ・リージョンP1_POLYGONに保持します。タイプは非表示で良いのですが、データを確認するためテキスト領域としています。


ボタンDRAWを作成します。動作アクションとして、APEX 26.1の新機能であるトリガー・アクションを設定します。


ボタンDRAWをクリックしたときに最初に実行されるトリガー・アクションとして、Get a polygon from a promptを作成します。

PL/SQLで以下を記述します。先ほど作成したAIエージェントをAPEX_AI.GENERATEから呼び出しています。
begin
    :P1_POLYGON := apex_ai.generate(
        p_agent_static_id => 'get-polygon-from-a-prompt'
       ,p_prompt => :P1_PROMPT
    );
end;
送信するアイテムP1_PROMPT戻すアイテムP1_POLYGONを設定します。

サーバー側で処理している間にスピナーを表示するように、処理中の表示オンにします。この設定はAPEX 26.1の新機能です。

実行結果を待機オンにし、ポリゴンをP1_POLYGONに設定した後に、後続のトリガー・アクションが動作するようにします。


後続のトリガー・アクションとして以下のJavaScriptのコードを実行します。初版はOpenAI GPT-5.5に書いてもらって、一部Claude Sonnet 5に書き直してもらいました。コメントはブログの著者が書いています。


ページ・アイテムP1_POLYGONに保持されているGeoJSONのポリゴンを、マップに描画しています。


今回作成したAPEXアプリケーションの説明は以上です。

生成AIの出力フォーマットを規定することにより、後続の処理の実装(今回の例ではマップへの描画)が容易になります。

Oracle APEXのアプリケーション作成の参考になれば幸いです。