Autonomous Database上のOracle APEXでワークスペースを作成した後に、管理者ユーザーでワークスペースにサインインするときと、アプリケーションにサインインするときで、パスワードが異なることがあります。
これはマニュアルの
Restrictions and Limitations for Oracle Application Express with Autonomous Database
に記載されている、以下の制約がその理由になります。
- Authentication scheme used to access App Builder ("Database Accounts").
アプリケーション・ビルダーの認証には、Database Accountsが使用されます。ですので、データベースのユーザーとして設定されているパスワードを使って認証されます。Oracle APEXでユーザーが作成したアプリケーションは、デフォルトでApplication Express アカウントであるのが通常です。
簡単に確認してみます。
最初にワークスペースとスキーマを同時に作成します。
管理サービスにサインインします。説明にあるように、Autonomous Databaseの管理者(ADMIN)パスワードを使用してサインインします。
最近、気がついたのですが、パスワードを表示させるオプションがありました。右端のチェックのアイコンの下に目のアイコンが隠れています。
チェックのアイコンを外して、目のアイコンをクリックする(カーソルが指になります)とパスワードが表示されます。
管理サービスにサインインして、ワークスペースの作成を行います。
データベース・ユーザー、パスワードおよびワークスペース名を指定します。ここで指定したデータベース・ユーザーとパスワードで、データベースのユーザーが作成されるのと同時に作成されたワークスペースに同名のApplication Expressアカウントも作成されます。
作成したワークスペースにサインインします。ワークスペースにサインインする際は、データベースのユーザーとして認証されます。
ワークスペースに登録されているユーザーを確認します。ユーザーとグループの管理を開きます。
ユーザーTESTWORKSPACEの存在が確認できます。
ユーザーTESTWORKSPACEを開いてみます。パスワード(ワークスペース・ユーザー・アカウント・リポジトリに対してのみの認証用)と記載されています。
作成したアプリケーションの認証スキームがApplication Expressアカウントであれば、ここで設定したパスワードが使用されます。
テストのために"ItsWorkspaceUser1234"と設定しておきます。
さらに、名前をDatabase Accountsとして、空のアプリケーションをひとつ作成します。
認証スキームをApplication Expressアカウントからデータベース・アカウントに変更します。
共有コンポーネントから認証スキームを開きます。
新たに認証スキームを作成します。
スキームの作成として、ギャラリからの事前構成スキームに基づくを選択し、次に進みます。
SQL> alter user testworkspace identified by ItsDatabaseUser1234;
User TESTWORKSPACEが変更されました。
SQL>