2022年12月16日金曜日

Flows for APEXによる休暇申請フローの作成(1) - Flows for APEXのインストール

 ドイツのMT GmBHが中心となって開発しているオープン・ソースのOracle APEXの拡張機能、Flows for APEXを使ってみます。BPMN 2.0で記述したビジネス・プロセスをOracle APEXで実行させるツールです。開発はGitHub上で行われています。

BPMNのダイアグラムの記述には、BPMN.io(Camunda Services GmbHが開発元)が提供しているBPMNエディタを使用しています。Camundaもドイツの会社で、BPM(ビジネス・プロセス・マネジメント)ツールの領域では一定の評価を得ているようです。


Flows for APEXのインストール



すでにFlows for APEXがインストールされていて、最新バージョンの23.1にアップグレードする場合はマイグレーションを実施します。マイグレーションを行うスクリプトはGitHubのリポジトリからダウンロードします。

これからFlows for APEXを新規インストールする手順を紹介します。

Flows for APEXのページよりDownloadを実行します。FlowsForAPEX_v23.1.zipというファイルがダウンロードされます。

ダウンロードしたZIPファイルを解凍します。解凍したディレクトリに含まれるApplications以下にflowsforapex_apex202.sqlというファイルがあります。これをAPEXアプリケーションとして、ワークスペースにインポートします。

% ls -l Applications 

total 71016

drwxr-xr-x@ 3 ynakakoshi  staff        96  4 28 15:15 Enable_Timers

drwxr-xr-x@ 3 ynakakoshi  staff        96  8 10 12:05 REST_Modules

-rw-r--r--@ 1 ynakakoshi  staff  31009731  8 10 12:14 flowsforapex_apex202.sql

-rw-r--r--@ 1 ynakakoshi  staff   5347202  8 10 12:15 flowsforapex_sample_app_apex202.sql

% 

フロー・モデルおよびダイアグラムの作成、編集、削除などを行なうアプリケーションになります。

今回の作業は、Always FreeのAutonomous Transaction Processingのインスタンス(Oracle APEX 23.1)で実施します。

アプリケーション・ビルダーからインポートを実行します。特別な作業はなく、通常のアプリケーションのインポート作業です。

ドラッグ・アンド・ドロップの領域にインポートするアプリケーションのファイルとして、flowsforapex_apex202.sqlを選択します。ファイル・タイプはデフォルトのアプリケーション、ページまたはコンポーネントのエクスポートファイルの文字セットUnicode(UTF-8)のまま変更しません。

へ進みます。


ファイルのインポートの確認を求められます。そのままへ進みます。


アプリケーションのインストール画面に移ります。次のアプリケーションとしてインストールの選択は、新規アプリケーションIDを自動割当てのまま変更せず、アプリケーションのインストールを実行します。


サポートするオブジェクトのインストールONになっていることを確認し、へ進みます。

Flows for APEXが扱うデータを保存する表は、サポートするオブジェクトとしてアプリケーションのインストールと同時に作成されます。


インストールを実行します。


アプリケーションがインストールされました。インストール・サマリーを確認してみます。


表やビュー、パッケージなどもアプリケーションのインストールと同時に作成されています。作成されたデータベース・オブジェクトは先頭にFLOW_というプレフィックスが付けられています。


以上でFlows for APEXのインストールは完了です。

続く