2023年9月27日水曜日

サンプル・アプリケーションSample Graph Visualizationsの紹介

 Oracle APEXのサンプル・アプリケーションとしてSample Graph Visualizationsが追加されています。インストールできるのは、APEX 23.1以降です。

https://oracle.github.io/apex/


最近のAPEX Office HourにてOracle社のSpatial and Graph Product Management TeamのRahul Taskerさんが、APEX and Property Graphs in Oracle Database 23cという題でオンライン・セミナーをされています。録画はこちら

Property GraphはOracle Database 23cから提供される機能ですし、その話だから使えるのはまだ先かな、と思って聞いていたところ、Jayant Sharmaさんが「Sample Graph VisualizationsはADB Serverlessでも使えるよ。」とのこと。

ということで、サンプルをダウンロードとしてAlways FreeのADB Serverlessにインストールしてみました。問題なく動きました。

アプリケーションを実行するとログイン画面が表示されます。


サインインすると、沢山のサンプルが表示されます。


Basic Graphを開いてみると、以下のように表示されます。


Graph Studioで使われているビジュアリゼーションのJavaScriptコンポーネントを、APEXのプラグインとして移植しているように見えます。


Sample Graph Visualizationsでは、グラフを表示するリージョンのタイプGraph Visualizations (Preview)となっています。

将来は標準のリージョンになるかもしれません。


このグラフのソースとなっているQueryを確認した範囲では、ソースはverticesとedgesの属性を、それぞれ配列として含むJSONドキュメントであれば良いみたいです。つまり、必ずしもOracle Database 23cのProperty Graphの機能が無くても、このプラグインは使えます。


Stylingを開くと以下のようなグラフが確認できます。


Interactionでは、APEXの動的アクションを使った実装がされています。


Selectionでは、さらに凝った実装が行われています。


Network Evolutionでは、チャートを重ねて表示しています。


その他にSaving Graph State、Keyboard Navigation Shortcutsといったページがあります。

Oracle Database 23cにProperty Graphが実装されても、APEXで使用するにはビジュアリゼーションがネックだと思っていたので、このようなコンポーネントが使えるようになっているのは、とてもありがたいです。

ちなみにAPEX 23.1とOracle Database 23cを組み合わせた場合は、ソースタイプとしてプロパティ・グラフを指定できるようになります。


SELECT文全体を記述する必要がなくなり、若干ソースの設定が容易になります。

以上です。

Oracle APEXのアプリケーション作成の参考になれば幸いです。