Oracle CloudのAlways Free Cloud Servicesとして、Flexible Load Balancerが含まれています。
https://www.oracle.com/jp/cloud/free/#always-free
シェイプとして動的シェイプを選び、合計帯域幅の選択にマイクロを指定してロード・バランサを作成したところ、課金されました。
そのためロード・バランサを一旦削除して、異なるシェイプでロード・バランサを作成し直すことにしました。
シェイプをフレキシブル・シェイプにし、最小帯域幅の選択、最大帯域幅の選択を両方とも10Mbpsに変更して、ロード・バランサを作成しました。
Free Tierアカウント(アップグレードされていないアカウント)で作成できるロード・バランサは上記の設定に限定されています。
Free Tierアカウントでのロード・バランサのリソース制限を確認してみます。
ガバナンスの制限、割当ておよび使用状況を開きます。サービスとしてLBaaSを選択します。スコープにはホーム・リージョン、コンパートメントとしてルート・コンパートメントを選択します。
Free Tierアカウントでは、Flexible LB bandwidth total sumが10、Flexible Load Balancer Countが1に制限されていることがわかります。それ以外はすべて0です。
アップグレードされたアカウントを確認してみます。ガバナンスの制限、割当ておよび使用状況を開きます。サービス制限が緩和されています。
割当て制限ポリシーとして以下を設定します。ルート・コンパートメント名はそれぞれの環境に合わせて変更します。lb-flexible-bandwidth-sumは10、lb-flexible-countを1とし、それ以外は0にします。
Set load-balancer quota lb-10mbps-micro-count to 0 in compartment [ルート・コンパートメント名]
Set load-balancer quota lb-10mbps-count to 0 in compartment [ルート・コンパートメント名]
Set load-balancer quota lb-100mbps-count to 0 in compartment [ルート・コンパートメント名]
Set load-balancer quota lb-400mbps-count to 0 in compartment [ルート・コンパートメント名]
Set load-balancer quota lb-flexible-bandwidth-sum to 10 in compartment [ルート・コンパートメント名]
Set load-balancer quota lb-flexible-count to 1 in compartment [ルート・コンパートメント名]
ガバナンスの割当て制限ポリシーを開きます。割当て制限の作成をクリックします。
割当て制限ポリシーが作成されます。
割当て制限ポリシーの画面に戻ります。
制限、割当ておよび使用状況を再度確認してみます。
Flexible LB bandwidth total sumの使用可能は10、Flexible Load Balancer Countは使用可能は1になっています。それ以外はすべて0で、割当て制限ポリシーにて指定した値になっていることが確認できます。
Always Freeの範囲で割当て制限をかけているため、ロード・バランサで課金が発生することは避けられます。Always Freeの範囲でロード・バランサを作成すると、制限、割当ておよび使用状況は以下のようになりました。
課金が発生した設定でロード・バランサを作成し、制限を確認してみます。ロード・バランサの作成画面で、動的シェイプのマイクロを選択します。
ロード・バランサのシェイプについてさらに学習するのリンクを開いて内容を確認すると、動的シェイプはwhich is only available to certain legacy customer accountsとなっており、利用に制限がかかっていること、You can also select the Always Free option if you have not used your one free tier accountとあり、アップグレードしたアカウントの場合はAlways Freeオプションを選択する必要がある(実際にはAlways Freeのオプションは無くなっています)と記載されています。
ロード・バランサの作成に必要な設定をすべて行い、最終的に送信するとlb-10mbps-countの制限を超えているので作成できない、とエラーが発生します。このシェイプはAlways Freeの対象ではないため、作成すると課金は発生します。Always Freeのオプションを選択していれば、lb-10mbps-micro-countのシェイプでロード・バランサが作成されたのだろうと予想されます。
最近、Oracle Cloudのアカウントを作成したユーザーには、そもそも動的シェイプが選択できないのかもしれません。動的シェイプが選択できる場合でも、選択しない方が良いように思います。コスト・エスティメータを使った予測の仕方が不明です。
完