2024年8月21日水曜日

billboard.jsをOracle APEXのアプリケーションに組み込む

billboard.jsをOracle APEXのアプリケーションに組み込んでみます。

Oracle JETやその他のチャート描画ライブラリの組み込み作業で表示したチャートと、同じチャートを表示してみます。


直接billboard.jsで描画



ページ・プロパティJavaScriptファイルURLに以下を記述します。

https://cdn.jsdelivr.net/npm/d3/dist/d3.min.js
https://cdn.jsdelivr.net/npm/billboard.js/dist/billboard.min.js

CSSファイルURLに以下を記述します。

https://cdn.jsdelivr.net/npm/billboard.js/dist/billboard.min.css


静的コンテンツのリージョンの名前billboard.jsとし、ソースHTMLコードに以下を記述します。

<div id="myChart"></div>


チャートに描画するデータを保持するページ・アイテムとしてP1_VALUEを作成します。タイプ非表示です。

ページ・アイテムP1_VALUE計算を作成し、ページの描画前にデータを設定します。計算タイプとしてSQL問合せ(単一の値を返す)を選択し、SQL問合せに以下を記述します。
select
    json_arrayagg(
        json_object(
            'ename' value ename,
            'sal'     value sal
        )
    order by empno asc )
from emp where deptno = 10

チャートを描画するJavaScriptのコードを、ページ・プロパティページ・ロード時に実行に記述します。



以上で実装は完了です。ページを実行すると以下のように表示されます。



テンプレート・コンポーネントの作成



billboard.jsのバー・チャートを描画するテンプレート・コンポーネントについて、設定内容を説明します。

テンプレート・コンポーネントの名前billboard.js Bar Chartとしました。テンプレート部分には以下を記述しています。



カスタム属性としてCSS ClassesGroups, ValueColorWidthHeightを作成しています。Groupsタイプテキストで、Y軸となる属性とX軸となる属性を,(カンマ)で区切って指定します。今回の実装ではename,salを指定します。Valueタイプセッション・ステート値ColorカラーOrientation選択リストとします。WidthHeightは両方とも整数です。


カスタム属性Orientation静的LOVとして、horizontalの戻り値にtrueverticalの戻り値にfalseを設定します。これはaxis属性のrotatedの値になります。


ディレクトリjsファイル名script.jsとして、カスタム要素a-billboard-js-bar-chartの実装を記述します。


ロードするファイルURLカスケード・スタイルシートに以下を記述します。

https://cdn.jsdelivr.net/npm/billboard.js/dist/billboard.min.css

JavaScriptに以下を記述します。

https://cdn.jsdelivr.net/npm/d3/dist/d3.min.js
https://cdn.jsdelivr.net/npm/billboard.js/dist/billboard.min.js
#PLUGIN_FILES#js/script#MIN#.js


以上でテンプレート・コンポーネントは完成です。

リージョンにbillboard.jsのテンプレート・コンポーネントを実装します。

ページ・アイテムP2_VALUEは、最初に作成したP1_VALUEと同じ設定で作成します。

識別名前billboard.jsタイプbillboard.js Bar Chartとします。


リージョンの属性を開き、Groupsとしてename,salValueとしてP2_VALUEColorとして#309fdbを設定します。Orientationhorizontalです。


以上で実装は完了です。ページを実行すると以下のように表示されます。



対話モード・レポートへの組み込み



対話モード・レポートソースSQL問合せとして以下を記述します。
select
    dname,
    json_arrayagg(
        json_object(
            'ename' value ename,
            'sal'     value sal
        )
    order by empno asc ) value,
    '' chart
from emp_dept_v group by dname


対話モード・レポートの列CHARTを選択し、識別タイプbillboard.js Bar Chartに変更します。

設定Groupsename,salValueVALUEColor#309fdbOrientationhorizontalを設定します。Width400Height200を設定します。


以上で実装は完了です。ページを実行すると以下のように表示されます。


今回の記事は以上になります。

作成したAPEXアプリケーションのエクスポートを以下に置きました。
https://github.com/ujnak/apexapps/blob/master/exports/integrating-billboard-js.zip

Oracle APEXのアプリケーション作成の参考になれば幸いです。